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【PRTR法】初心者がつまずきやすい「年間取扱量」の考え方


PRTR法の対象物質判定で、新人が最初に必ずつまずくのが「年間取扱量ってどう計算するの?」という問題です。

SDSの読み方は理解できても、

  • どこまでを“取扱量”とするのか

  • 工程ごとにどう分けるのか

  • 濃度が低い場合はどう考えるのか


    など、実務では判断が難しいポイントが多くあります。

この記事では、PRTR法の年間取扱量を“新人でも迷わず計算できる”ように、考え方を体系的に整理して解説します。


1. 年間取扱量とは何か

PRTR法では、対象物質の届出が必要かどうかを「年間取扱量」で判断します。

ここで重要なのは、“使用量”ではなく“取扱量”であること”

■ 取扱量に含まれるもの

  • 購入量

  • 製造量

  • 他工程からの移動量

  • 廃棄量

  • 排出量

■ 取扱量に含まれないもの

  • 在庫の移動

  • 製品として出荷される量(物質による)

  • 容器の残渣(一定条件下)

新人は「購入量=取扱量」と誤解しがちですが、実際は工程ごとに分けて考える必要があります。


2. 新人がつまずくポイント

PRTR法の年間取扱量で、特につまずきやすいのは次の3つ。

① 濃度が低い場合の計算

混合物の場合、含有量(%) × 使用量(kg)で対象物質量を計算します。

② 工程ごとの集計

工程が複数ある場合、工程ごとに分けて集計する必要があります。

③ 廃棄物の扱い

廃棄物に含まれる対象物質も、取扱量に含まれる場合があります。


3. 年間取扱量の計算ステップ

新人でも迷わず計算できるように、3ステップで整理します。


ステップ①:SDSの第3項で成分を確認する

  • 対象物質名

  • CAS番号

  • 濃度(%)

濃度が範囲の場合は上限値で判断します。


ステップ②:工程ごとに使用量を整理する

例:

  • 洗浄工程:500kg

  • 塗装工程:300kg

  • 調合工程:200kg

工程ごとに分けることで、排出量や廃棄量の計算がしやすくなります。


ステップ③:含有量 × 使用量で対象物質量を計算する

例:濃度10%の溶剤を500kg使用した場合→ 500kg × 0.10 = 50kg

これを工程ごとに積み上げていきます。


4. よくある誤解

■ 誤解①:濃度が低いから対象外

→ 使用量が多ければ対象になる。

■ 誤解②:廃棄物は関係ない

→ 廃棄物に含まれる対象物質も取扱量に含まれる場合がある。

■ 誤解③:購入量だけ見ればいい

→ 工程ごとの使用量を整理しないと誤判定につながる。


5. 新人が押さえるべき“最低限のポイント”

  • SDSの第3項を見る

  • CAS番号で照合する

  • 工程ごとに使用量を整理

  • 含有量 × 使用量で計算

  • 濃度が低くても油断しない


6. まとめ

PRTR法の年間取扱量は複雑に見えますが、成分 → 工程 → 計算の順に整理すれば、判断の方向性を間違えることはありません。


 
 
 

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