【PRTR法】「混合物判定」を正しく行うための実務知識
- 地方のしがない環境管理者
- 2月25日
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PRTR法の実務で最も誤判定が多いのが「混合物」の扱いです。化学物質の多くは単体ではなく混合物として使用されており、SDSにも複数の成分が記載されています。新人担当者は、この混合物の判定で混乱しやすく、どの成分を対象物質として扱うべきか、どの濃度を使うべきか、どの工程でどれだけ排出されるのかが分からなくなることがあります。
混合物判定の基本は、SDSの第3項に記載された成分情報を正確に読み取ることです。ここには、各成分の名称、CAS番号、濃度が記載されています。新人が最初に陥る誤解は、「主成分だけを見ればよい」という考え方ですが、PRTR法では“対象物質が含まれているかどうか”が重要であり、濃度が低くても対象物質であれば判定の対象になります。
混合物の判定では、濃度が範囲で記載されている場合に注意が必要です。例えば「5〜10%」と記載されている場合、PRTR法の判定では上限値である10%を使用するのが基本です。新人は平均値を使ってしまうことがありますが、これは誤判定の原因になります。
また、混合物の判定では「含有量 × 使用量」で対象物質量を算出します。例えば、濃度10%の溶剤を100kg使用した場合、対象物質量は10kgになります。これを工程ごとに積み上げて年間取扱量を算出します。
混合物の判定で難しいのは、複数の対象物質が含まれている場合です。SDSには複数の成分が記載されており、その中に複数のPRTR対象物質が含まれていることがあります。この場合、それぞれの成分について含有量と使用量を掛け合わせて対象物質量を算出し、個別に判定する必要があります。
混合物の判定は複雑に見えますが、SDSの成分情報を正確に読み取り、濃度の扱い方を理解し、含有量と使用量を掛け合わせるという基本を押さえれば、新人でも十分に対応できます。
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